インターネットの世界における、SNSの影響力は高まる一方です。
そのため、従来であればSNSを活用してこなかったB2Bの企業であっても、ここ最近はSNSによる情報発信に取り組む例が増えてきています。
今日のブログでは、企業が自らの公式アカウントとしてSNSをスタートする前に、どのようなことをしなければいけないのか、「運用ルールの制定・体制」というテーマでお伝えしようと思います。
SNS運用ルールとは
よく勘違いされるのですが、中小企業のSNS運用ルールとは、大企業のホームページによく掲載されている「SNS運用ポリシー」とは若干異なります。
双方とも目指すところはSNSの正しい運用を明確化するというところで共通しています。
しかし中小企業のSNS運用ルールは、良くある大企業の対外的な運用ポリシーの宣言ではなく、もっと泥臭く社内向けに「SNSの担当になった時に守るべき社内ルール」を明確にする文章として定めるべきです。
そのため「必ずやるべきこと」「やってはいけないこと」の二本立てで、文面を構成するのが良いと思います。
「必ずやるべきこと」について
1.社員が投稿しようとするツイートやコメントを社長が必ずチェックをする。
企業の炎上した不適切なSNSの投稿には共通点があります。それは社長などの責任者が知らないうちに、社員個人の意見が、勝手に企業の公式アカウントに投稿されてしまったという点です。
逆に言えば、しかるべき立場の人が、これから投稿しようと言う内容に対しチェックを行うことにより、100%未然に防げるようなケースが大半です。
そのため、必ず責任者による投稿のチェックを行うことが重要です。またコメントのやり取りで担当者が熱くなってしまうことも珍しくないので、コメントの投稿やダイレクトメッセージ(DM)においても、責任者が事前に目を通すことが重要です。そのことを運用ルールに記載すべきです。
2.社長自身がSNSを興味をもって見る
では事前の投稿だけチェックすればよいのでしょうか。SNSは双方向のコミュニケーションメディアのため、他のユーザーからの様々なアクション・・・Twitterでいえばリプライ、リツィート、いいね、DMなど様々な反応が日常的にあります。
このような反応を社長がまったくスルーしてしまうのか、自ら興味をもって関わっていくのか、大事なお客様から反応があった際などを含め、その対応と結果に大きな差となってしまいます。
しかし興味が無いことに対して継続的に関わるのは難しい。そのためまずはSNSに興味を持つことに腐心すべきと考えます。
「やってはいけないこと」について
これは例えば、
「個人を特定する情報を明かさない」
とか
「誹謗中傷、悪口を書かない」
とか
「公式サイトでは明かしていない、企業の内部情報を明かさない」
とか、いろいろ考えられると思います。
このことを踏まえ、どのようなことをしてはいけないのか、社長とSNS担当者が社内会議をして文面を詰めていくのが良いかと思います。
ここで大事なこととして、社長と担当者が自ら文面を考えていくことです。
そのような決め方ではなかった場合、例えば他社の事例から持ってきた文章で制定した場合などは、自ら検討して文面を作っているわけではないので、その運用ルールが形だけのものになるリスクがあります。
社内会議のプロセスを経て決定したルールであれば、実際の運用に反映することにつながるのではないでしょうか。やってはいけないことに対してさまざまなケースを検討し、ディスカッションして、考えて明文化している訳なので・・・
またこの運用ルールは一度作って終わりではなく、様々なケースに直面した際に、それを元に適宜ふさわしい文面を追記して、ブラッシュアップしていくことが求められると思います。
そのためまずはともあれ、社長がSNSの担当者と社内会議をすることが大事だと考えます。