2024年の新しいスタートに向けて、株式会社フラットコード代表の阿部が強く思ったことは、当社のパーパスである「情報発信の支援を通して、コミュニケーションを豊かにし、日本を元気にする。」への振り返りです。
※ちなみに、パーパスと企業理念の違いについては、阿部が昨年書いたブログ『「パーパス」を自社の経営に生かすコツ』をご覧ください。
ここで日本と言う大きなコトバが出ている理由なのですが、、、
企業活動において、いまや「地域」のキーワードを欠かすことはできないと考えます。
「地域に根づいた企業活動」、「地域の活性化」、「地域への貢献」、etc。
環境問題を考える上でも、「地域」は必ず語られる大事なキーワードです。
同時に、グローバルなスケールで考えたときに、地域と言うのは当然「日本」そのもの。「地域への貢献」が、「日本への貢献」と言葉がすり変わるのは、ごくごく自然なことと考えます。
ただ、大事なことは、「地域」を単体のキーワードとして捉えるのではなく、数多くのステークホルダーの1つとすることでしょう。
そのわかりやすい例として、鎌倉投信の創業者である新井和宏氏による著書『持続可能な資本主義』では、従来の「三方よし」に代わる「八方よし」を提唱しています。(P.88からの引用)
現代は、「三方」で表せないほどに経済が複雑化しています。
(中略)
この「八方」は便宜上のものですから、それぞれの企業によって、その数は増えたり減ったりするでしょう。いずれにしても重要なことは、「三方」より細やかにステークホルダーを想定し、企業がそのすべての立場にとってメリットとなる「共通価値」をつくっていくことにあります。
またこうも続きます。
「そんなものはきれいごとだ」「日々トレードオフの選択をしなければいけないのが、経営の厳しさだろう」というご意見をお持ちの方もいらっしゃるかもしれません。もちろん、簡単なことではないでしょう。しかし、私たちは「八方よし」を実現する嘘のような本当の企業をこれまで何十社も見てきました。その中にはベンチャーもあれば大企業もあり、農業を扱うもあればIT企業も含まれます。どんな業態のどんな企業であっても、「八方よし」は必ず実現できます。いや、しなければならないのです。
八方良しの経営については、こちらの本で語られている「新しい資本主義」のあるべき姿として語られています。ちなみに8つのステークホルダーとは
- 社員
- 取引先・債権者
- 株主
- 顧客
- 地域(住民・地方自治体など)
- 社会(地球・環境など)
- 国(政府・国際機関など)
- 経営者
が挙げられており、「環境」はその1つという位置づけです。
この考えは業界を問わずしっくりくるのではないでしょうか。
ただひとつ注意点としては、経営の指針として捉えるのは良いが、中小企業の場合、目標は別のところに定めるべきかと。その意味では昨年末に出版された『戦略の要諦』 (日本経済新聞出版)とセットで読み、自社の在り方を考えるべきと感じています。
ともあれ新年は新しいことをはじめるのにふさわしい。2024年は具体的な実践方法を考えていきたいと思います。
下の画像は今年の正月に出向いた鹿児島の「知覧特攻平和会館」と特攻隊員の母と呼ばれた鳥濱トメさんの生涯と特攻隊員の遺品や写真を展示している資料館「ホタル館 富屋食堂」です。
人によって感じ方はさまざまだと思いますが、何かしら行動が変わること請け合いですので、機会があればぜひ。
ともあれ新年もどうぞよろしくお願いいたします。
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