ホームページにGoogleが提供するアクセス解析ツール「Googleアナリティクス」を導入して、ホームページの効果測定をしている方も多いと思います。
Googleアナリティクスは、1日に何人のユーザーがホームページにアクセスしたかなどの基本的な数字から、何をきっかけにホームページにたどり着いているかのなどの流入経路まで、幅広い解析が可能です。
多彩な解析の中でも、どの企業(あるいはネットワーク)からホームページにアクセスしてきたか調べる「ネットワーク・ドメイン」は、極めて重要な指標でした。大手を中心とする一部の企業のみですが、企業名が取得できたのです。
しかし、現在こちらが表示されなくなっています。
この仕様変更については、今年の2月にGoogleアナリティクス・サポートページ(英語)の2月21日の記事「Deprecation of Network Domain and Service Provider Data Fields」において、正式な終了告知がありました。
その一方で、なぜこの「ネットワーク・ドメイン」の解析を終わりにしたのかは、ここには、はっきりと書かれてはいません。
しかしながら、これは今年はじめに大々的に報じられたあるニュースと、同じ流れの延長にあると考えます。(※日経新聞の2020年1月16日の朝刊一面記事)
そのニュースとは、Googleが同社のウェブブラウザChrome(クローム)において、Cookieと呼ばれるユーザーのネット閲覧履歴のデータを、第三者が広告目的で利用することを制限するとした件です。
ちなみに、これはGoogleが2019年8月に発表した、プライバシー強化の取り組み「Privacy Sandbox(英語)」の具体的な施策の1つとして考えられます。
Googleのプライバシーの取り組みは、ターゲティング広告への影響の視点で語られることが多いのですが、そもそもの基本的な考え方として、
インターネット上のユーザーの行動における、ユーザーが自発的に明示しない個人情報の保護
という大きな流れが底にあると考えます。
こちらの出発点としては、恐らくは「EU 一般データ保護規則(GDPR)」において確立された、IPアドレスやCookieなどのオンライン識別子に対しても、個人データとして捉える概念でしょう。
そう考えると、趣味嗜好だけでなく、どの企業に属しているかなどの属性情報が、アクセス解析「Googleアナリティクス」における「ネットワーク・ドメイン」を通した閲覧に、「待った」がかかったと考えるのが自然です。
で、結論なのですが・・・
ホームページを活用したマーケティングにおいては、上記で述べたように、今後はCookieやアクセスログでの属性取得が厳しくなっている現状を踏まえる必要があります。
そのため、アクセス解析を、ホームページや広告の効果測定という本来の目的にいまいちど立ち返ることが必要でしょう。
お問い合わせフォームや資料請求フォームから、お客様に個人情報をプライバシーポリシーのもと記載していただき、それをもとにインバウンドセールスを行う流れを、今後は各企業もさらに強めていく必要があると考えます。
※Googleアナリティクス導入支援については、当社でも行っておりますので、まだ未導入の方はお問い合わせフォームもしくは配信しているメールの返信によりお気軽にご連絡をお願いします。