JAXA見学ツアーの楽しみ方のコツと本物志向

宇宙航空研究開発機構 JAXA(ジャクサ)筑波宇宙センターのガイド付き見学ツアーに行ってきました。

このツアーの内容は

  1. ビデオ上映「きぼう」
  2. 運用管制室の見学
  3. 宇宙飛行士養成エリアの見学

からなり、ツアー時間はわずか70分と短いのですが、強い印象を持ったのでこのブログで感じたことを述べたいと思います。
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ちなみに「きぼう」 とは、NASAのスペースシャトルによって打ち上げられた国際宇宙ステーション(ISS)の一部となる日本実験棟のことです。

このツアーの一番の白眉は、実際の「きぼう」運用管制室をガラス越しに見学できることでしょう。

写真撮影がNGで画像をUPできないのは残念なのですが、その光景は今まで数多く観た映画のセットなどに比べると、特に派手さはありません。逆に映画の方がよほどリアルです。
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しかし本物の現場という圧倒的な臨場感。これが強烈なインパクトを与えてくれます。忙しいそうに働くスタッフの姿や、現地の時間やデータをリアルタイムに伝えるモニターなど普段見ることのできなものばかりです。

ツアー終了後に自由参加となっている展示館「スペースドーム」にも足を運び、説明員による展示館ガイドとともに館内を回りました。説明員がJAXAの元職員であったこともあり、展示物を前にした現場の話しは実に興味深いと感じました。
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この施設そして見学ツアーに心を動かされた理由は、間違いなく『本物』というキーワードでしょう。

  • 『本物』の「きぼう」運用管制室
  • 『本物』の大きさの「きぼう」レプリカ
  • 燃焼試験で使われた『本物』のLE-7A、LE-5ロケットエンジ
  • 予備として作られた『本物』の情報通信機器
  • JAXAでかつて働いていた『本物』の現場スタッフ

映画「ブレードランナー」のレプリカントではありませんが、本物を凌駕するようなレプリカが物事や企画の主人公になる場合も多々あるでしょう。

しかしながら多くの場合、『本物』こそが我々が見たり聞いたりしたいもの。

民間企業の場合、『本物』とはリアルな現場やモノだけではなく、自社の本質的な技術や専門性と言い換えることもできます。

『本物』を商品やサービスに展開する手法は無限にあり、それをどのように今後の事業に生かしていく経営計画こそが変化の早い時代に求められているのではないのでしょうか。

そんなことを考えさせられた実り多い見学ツアーでした。

最後に、このJAXA筑波宇宙センターを楽しむための見学のコツがありますので、これらから現地に足を運ばれる方のために、参考のためお伝えします。

1.ガイド付き見学ツアーを申し込むこと

見学ツアーではなく通常の見学は、「スペースドーム」などは見ることはできますが、前述の「きぼう」運用管制室や、宇宙飛行士養成エリアは見学することができません。ちなみにこちらの写真はツアー客限定の宇宙飛行士養成エリアです。
kunrenツアーガイドの方の説明も面白いので、折角現地まで行くのなら見学ツアーは必ず予定に入れるのが良いかと。

見学ツアーの案内と予約はこちら(一般向けJAXA公式サイト/ファン!ファン!JAXA!)

2.「スペースドーム」ではガイドと回る

「スペースドーム」は見学ツアーに組み込まれておらず、フリー参加でも見学できます。説明員による展示会ガイド(無料)が1日複数回開催しており、利用するのはオススメです。ここでしか聞けない話も多数あります。
説明員による「スペースドーム」ガイドの案内はこちら(一般向けJAXA公式サイト/ファン!ファン!JAXA!)

3.プラネットキューブの企画展に立ち寄る

スペースドームに隣接した建物の中にプラネットキューブというエリアがあり、企画展とミュージアムショップがあります。こちらのショップでも宇宙食など珍しいものが売っており楽しいのですが、その脇の企画展も見逃せないです。

わたしが行った時には人気漫画「宇宙兄弟」の展示がしており、JAXAが舞台となっているシーンなども数多く紹介されていました(※当展示は2017年11月末で終了済み)。
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こちらのツアーは大人の方でも楽しめると思いますのでぜひ行ってみてください。技術系の方は特におすすめです。